(僕独3) 着いて早々やらかしたかもしれない〜Misfortunes seldome come singly.〜

アムステルダムに着いた

アムステルダムの街並みは気温が低かった。

旅するヨーロッパの国々は緯度的に言えば日本の少し上なのでやはり寒い。

2月で日本が冬なのだから南半球に行けばよかったかもしれないと今更ながら思った。

 

ホテルに着いたのは23時半だった。

一日目ということで奮発して良いホテルをとっておいてよかった。

 

乙くんの分も予約していたが来れなくなったことをなんとか電子辞書片手に伝えた。

キャンセル料がとられるかもと思っていたが大丈夫だった。

イケメンなオランダ人お兄さんがちゃっちゃと処理してくれた。

 

部屋はものすごく綺麗だった。

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ひとまずベッドに大の字。ダブルベッドだった。

もう疲れた。

 

明日は予定では夕方に港に行き、イギリス行きのフェリーに乗る予定だ。

だが、こんな調子でたどり着けるのだろうか?

この予定を消化できる自信がなかった。

乙くんと立てた予定

3/3 13:05-18:25 海外出発 成田-モスクワ

3/3 21:55-22:40 トランジット ロシアモスクワ(シェレメチボ)-オランダのアムステルダムアムステルダムのホテルで一泊

3/4 夜行フェリーでイギリスへ

3/5 イギリス着、ロンドンへ

3/6 ロンドン観光

3/7 ロンドン観光?

3/8 ロンドン-フランス パリへ

3/8 フランスでモン・サン・ミッシェル観光

3/9 フランスからスイスへ

3/10 スイスでボルビックを汲む

3/11 一日スキー

3/12 スイスからチェコ

3/13 チェコでビール飲んだ後、ドイツへ

3/14 ドイツでビール飲む

3/15 ドイツからオランダへ

3/16 帰国

 一度でも旅行した人があるなら、いや旅行しなくてもわかると思うが、ものすごく無理がある旅行だった。

「~へ」ばかりでほぼ移動しかない。

そして観光という観光はまったく念頭に入ってない。

そもそも難しい予定だった上に『独り』という要素が増えたことによる不安。

 

 

そして心が完璧に折れる。

「(どうしよう、明日のイギリス行きは無理な気がするなぁ、キャンセルしようかな...)」と考えてネットで情報を漁っていると、iPod touchの電池が残りすくなくなってきた

 

明日の予定・地図等を確認、親に着いた報告の旨をメール。

ガラケーiPod touchandroid端末の充電をする為、プラグつけてコンセントに入れる。

 

10秒後。

 

なんかコンセントから煙が出た。

シューという音と共に煙が出た。もくもく。

 

それだけで十分びっくりする事態なのだが、疲れた頭だったからか、そっかープラグがなんか壊れてたのかしらーと予備のプラグをつけてもう一回。

 

また10秒後。

 

なんかジーって音がした。

んでバチンと大きく鳴った。

んで部屋の電気が消えた。

 

暗くなった。

 

あーー。叫んだ。気分はホーム・アローンマコーレー・カルキンである。

 

部屋の電気が落ちたのは午前2時。部屋の灯りのスイッチをカチカチ、点かない。

急いで窓へダッシュ。窓の外の街は光り輝いている。街全体は電気落ちてない!良かった!!

今思うとオランダをインドの街かどこかと勘違いしてたようだ。

(*知人からインドとかは街全体で電気落ちるの珍しくないという話を聞いていた。ここはオランダなのに色々パニクっていた)

 

次にドアへとダッシュ。勢いあまり扉に肩をクラッシュ。

物凄く痛かった、痛かったが体当たりしたところで扉は映画のように開いたりはしない。

そんなことにかまってられず部屋のドアをガチャガチャしてようやく部屋の外に出ると廊下には灯りがついていた。

どうやら停電はこの部屋だけらしい。

 

変圧器がついてないアダプターを使ってショートしたみたいだった。

iPod touchの電池も残り少ないし、この電池が切れたらもう外国人とコミュニケーションは取れない。

死んじゃう、と思った。

 

 

インターネットを活用しよう

残りの電池で、最後質問サイトにベッドに潜り震える手で質問(救難メッセージ)を出した。

質問No.73412○○:海外のホテルでブレーカー落とした!

「オランダのホテルでブレーカー落としちゃいました!

充電がいるんですが正直にフロントに言った方がいいですか!??

お金とか請求されますか?!

廊下は電気ついてるんですが他の部屋がブレーカー一緒に落ちる事ありますか!助けて」(*ほぼ原文)

我ながら必死さがよく伝わる文を書けたと謎の満足感を得た。

とにかく夜フロントに行くのもなんだか気が引けるので頑張って寝ることにした。

初日の夜でまさか期待ではなくブレーカーの請求に怯え寝ると思わなかった。

 

翌日、朝起きて返事をチェック。

回答1:「落ち着け」

回答2:「だいじょぶですよ」

回答3:「どうしたらそんなことになるんだ」

そんな感じだった。最後のコメントの投稿者については絞め殺したい気分になった。

とりあえずお金の請求はほぼ有り得ないということなので、フロントに謝ったら直してくれた。

 

でもブレーカーが落ちたことを英語でうまく言えず、

 

「My room's breaker is down!!(俺の部屋の破壊野郎がノビちまってるぜっ!!)」

 

いきなりのノックアウト宣言。フロントの人びっくりしてた。

僕も言ってびっくりした。意味分からん、強盗でも入ってきて返り討ちにしたのか。

確かにドアには体当たりしたけど。

 

試行錯誤の上、10分ほど話しやっと

 

「The light is down」「All?」「All」「OK~」

 

これで通じた。

海外慣れしてない人はややこしく言わないことを学んだ。

 

30分ほどして部屋の電気は戻ったが、一歩も部屋から出たくなった。

もう日本には戻れないのかな、と思った。

日本大使館ってどうやって調べるのかな。

大使館って英語で言えない。

 

どうする、俺(ラ◯フカード)

 

 

(続け)